ちょうちょは風で運ばれる

またシーシェパードが捕鯨船への妨害を始めた。
南極海で日本の調査捕鯨船へビンを投げつけたりスクリューにロープを巻きつけようとしたりの妨害活動を行ったそうだ。

また新たな抗議船の「ゴジラ（Gojira）」も投入している。
結局この人たちにお金を与えて支援している人がいる限り、この妨害はなくならないんだろう。

環境を守ると言う考えはいいが、間違った思想やデータを無視した感情的なものはまったく場違いな話になってしまう。
シーシェパードのやっていることは環境保護団体ではなく、戦う宗教だろう。
思想の為に戦っている姿を演出してパフォーマンスする事で、それを見た人たちからお金を集めるシステムだ。
信者の前でなにやら怪しい祈祷を始めるカルトと変わりはない。
またそのパフォーマンスをする前に独自の理論で自らの正当性を説くのも同じ事だ。
結果その正当性を鵜呑みにした信者たちは教祖の為にお布施をする。

もちろん絶滅が危惧されている動物を取る事は許されない。
そして鯨の中でも絶滅が危惧されているナガスクジラやザトウクジラなどの種もある。
しかし日本がとっているのはほとんどは数の多いミンク鯨類だ。
その手のデータを出しても、それを見ようとしないのでは話のしようがない。
そしてデータがないのに絶滅に瀕しているとか、さらには頭がいい動物だからという理由まで言い出す。
しかしその科学的な根拠がまったくない。

これではいつまでたっても話が進まないのも当然だ。
あくまで西洋のジビエと同じように、野生の動物を食料として利用しているに過ぎないし、またイワシやサバと同じように海洋資源として利用しているに過ぎない。
絶滅の問題さえなければ利用できる海洋資源は利用するべきだ。
とは言ってもすでに商業捕鯨を行っていないので、調査捕鯨ではたいした量ではないが。

また調査そのものも捕鯨をしなければデータが取れない。
アフリカの草原にいる動物であれば遠くから望遠鏡で観察も出来るが、海にいる生物はそうはいかない。
海の地球規模的な広い範囲で移動するのに、それを個体を識別しながら数えるわけにはいかないし。
イワシの資源量を見て数えるわけには行かず、実際に同じ方法同じ場所で獲ってみて漁獲量から推定するしかないだろう。
これは鯨でも実際に獲っているデータが一番正確だ。
それと実際に捕殺してこそ取れるデータもある。

日本はそのデータを堂々と出しているのだが、もうこればっかりは相手が科学的な話をしないのだから説得のしょうがない。困ったものだ。