ちょうちょは風で運ばれる

近年北半球で多い寒波の原因は地球温暖化らしい

近年欧州やアメリカでよく大寒波の話を聞くようになった。

今年も11月の下旬から寒波が来て、12月の頭にはカナダからフロリダ方面まで寒波が吹き荒れている。
大雪での交通事故や立ち往生する車などが続出した。
また欧州でも寒波が来て、寒さに慣れていないパリの人たちは大混乱だったようだ。


どうも夏は暑くなりすぎ、冬は寒波が来るというのが普通になってきている。

この寒波の主な要因は地球温暖化による気圧の変化が関係しているらしい。

ドイツのポツダム気候影響研究所が「Journal of Geophysical Research」に発表したら論文によると。
北極では現在世界平均の2･3倍ほどの速さで気温が上昇しているが、これによって北極海の氷が減少している。
氷が張らなくなってきているわけだ。

研究チームではこの海氷面積の減少が天候に及ぼす影響についてコンピューターによるシミュレーションを行った。
北極の海では氷が張ることで海の表面が太陽の放射熱を反射するため、さらに気温を下げる効果がある。
ところがこの海氷が減少すると海に吸収される太陽の放射熱が多くなり、それによって北極圏については海水温が暖かくなり（あくまで大気との温度差と言う事だろう）、上空の空気との温度差によって上空に向けて熱流が生じて大気が暖められる。
その結果海氷のない海の上空には勢力の強い高気圧が発生する事になって反時計回りに回転し、欧州などに寒気を流し込む事になるのだと言う。

この現象によって欧州や北アジアなど北半球の北極に近い陸地で冬の寒気が強まる可能性が3倍に強まるそうだ。

人間にとっては寒いので勘違いしてしまうが、北極にとってはマイナス数十℃でも今までよりも暖かくなっていれば温暖化のわけだから、氷が張らなくなったのは間違いなく温暖化になるだろう。
結局寒波のやってくる頻度が多くなるのは温暖化の影響ということになる。

研究者達によると、欧州や北アジア、北アメリカで寒波が頻発しているのは、温暖化が弱まっているのではなくて、温暖化の影響の偏りが反映されているに過ぎないのだと言う事だ。
ある研究者の話では「（ポツダムで）氷点下14度と30センチの積雪を記録するかと思えば、グリーンランドでは12月になっても氷点下にならない日々が続いている」なんて事もあるそうだ。

確かに世界的に異常な暑さを記録する地域と対になって寒さを記録する地域とが出てきたと思う。
完全に今まで記録をとってきた気候と、今の気候は変わってきているようだ。